「2年目のジンクス」とは何か。そこに潜む落とし穴【岩政大樹の現役目線】
「変化が起こらない時期」にどれだけ待つことができるかが勝負を分ける
■2年目のジンクスとは「変化が起こらない」こと
先日、ある本をイーターネットで購入しました。僕はその本を読むのをとても楽しみにしていたので、発売日に到着を待ちきれなくなって、ポストを何度も開けてみました。
そんな行動を何度か繰り返した時にふと、そわそわしている自分を客観的に見る瞬間があり、「待つことがどんどんできなくなってきているな」と突然冷静になった僕の頭に、「2年目のジンクス」という言葉が浮かびました。
2年目のジンクスとは、スポーツの世界でよく使われる言葉ですが、1年目で活躍した選手が2年目で調子を落とすことを言います。
2年目のジンクスとは実際に存在するのか。それは一体どのようなものなのか。
今回は、キャリアの中で見てきた色々な選手や自分の体験などから、2年目のジンクスという言葉について考えてみました。
言われているような「2年目のジンクス」を味わう選手もいれば、そうでない選手もいます。結果が出ない選手ばかりでは当然ありません。例えば、内田篤人選手も2年目の2007年に19歳ながら優勝に大きく貢献しました。
僕は2004年に鹿島アントラーズに入団しました。1年目の終盤にスタメンで試合を重ねることができるようになり、2年目には1年間を通して試合に出ることができました。最終節まで優勝を争うこともでき、僕にとっての2年目は、タイトルこそ取れなかったものの自分にとって大きなステップとなった年でした。
では、「2年目のジンクス」とはなんでしょうか。
結論から言うと、僕は「2年目のジンクス」とは、2年目に「結果が出なくなること」ではなく、「変化が起こらなくなること」ではないかと考えています。